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光州5・18のgeneralisticのレビュー・感想・評価

光州5・18(2007年製作の映画)
4.8
私も、1987、ある闘いの真実(2017)とタクシー運転手〜約束は海を越えて〜(2017)の二作品を観た後に、こちらの作品に辿り着きました。韓国での戒厳令と民主化運動のつながりは、そのような歴史を持たない日本では理解しにくいので、韓国に住む人たちとのやり取りの中で、観るべきだなと感じたためです。

アン・ソンギ、キム・サンギョン、イ・ヨウォンのそれぞれが、それぞれの立場で自身の人生を精一杯生きている毎日から、どのように民主化運動に巻き込まれていくかがドラマとして描かれています。

朴正熙大統領の暗殺、「ソウルの春」と呼ばれた民主化の波、そして1980年5月17日の戒厳令布告、金泳三、金大中、金鍾泌の逮捕・軟禁があった上での光州事件ですが、全羅南道出身の金大中逮捕が大きなうねりをもたらしたとも言われています。

市民たちは郷土予備軍の武器庫を奪取し、武装して銃撃戦を引き起こしました。結局、戒厳軍も一旦は交代するものの、道路・通信を遮断し、包囲すると共に、戒厳令下の韓国政府は光州市民を「暴徒」として扱い、空挺部隊も市民を暴徒として鎮圧するという流れにならざるを得なかったわけです。

ドイツ公共放送の東京在住特派員だった西ドイツ人記者ユルゲン・ヒンツペーター氏の取材の様子とか、市民収拾対策委員会と戒厳軍との交渉とか、色んなエピソードが映像に盛り込まれ、ドラマの中にも史実を精一杯入れようとした様子が観て取れます。

当時の製作費が100億ウォンとのことで、セットにも非常に金がかけられているようですね。韓国の人々の色んなものを背負った作品なんだと思います。
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