かよ

彼女がその名を知らない鳥たちのかよのレビュー・感想・評価

3.3
「全員クズです。共感度ゼロ。でもそれがラストに共感に変わる」というような宣伝文句を頭に鑑賞。
クズとはなんぞや?「凶悪」の白石監督だからという先入観のせいか、「え、これをクズって言う?」と思ってしまった。人間は誰でも弱さを持っているだろうから、弱さゆえにずるいことをしたり、嫌がらせをしたりというのはクズとは思わないんだよな…。竹野内豊演じる黒崎はかばいようのないクズだけど。

クズを断罪するような存在に見える十和子の姉が、十和子、陣治、そして幼い二人の子供たちを前にある台詞を言い放つシーンを見れば、この人こそクズじゃないか、とも思う。

問題のラストシーンは、共感もしなければもちろん感動もしない。思春期の人が書きがち、と思ってしまったのは単なる個人的なイメージか。
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