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バトル・オブ・ザ・セクシーズのbibooのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

期待以上に良い映画だった。
テニスの賞金にそんなに男女格差があったことを知らなかった。クライマックスのビリーとボビーの戦いではビリーが勝って泣けた。テニスの勝敗以上のものに打ち勝った感じがした。劇中の男たちがひたすら賭けたりずっとあぐらかいてユニークな試合だと思って見てんだけど、こっちはビリーと同じでずっとシリアスなんですけど!って思いながら、クライマックスは手を握りビリーの勝ちを願ってしまった。
とにかく映画で見てる限り、ボビーのパフォーマンスと言動があらゆるものをバカにして見える。笑
(母の日にマーガレットに試合申し込んだりわざわざビリーに戦い挑んだり実際バカにしてたのかもしれんけど。)

本作の舞台は1970年代だけど、ビリーが色んな女性の期待を背負って戦っていた当時から50年以上が経った今でも変わらず女性たちは戦い続けてる。”女性”というラベルから。男女が平等になることで何か世界征服ばりの侵略がされるとでも思ってんのだろうか。なにかの立場が脅かされると思ってるのだろうか。早く自分のグロテスクな刷り込みの呪いに気付いて欲しいし、一生男がのうのうと生きる生き物として描かれ続けていることに危機感を覚えて欲しい。はっきりと差別主義者であるボビーリッグスのマインドが少なからず自分にもあることを。

「女性が上とは言ってない。敬意を払って欲しいだけ」というビリーの言葉に尽きる。

あと、スーパースターひいてはアスリートのパートナーがどういうものかも教えてもらった気がする。劇中に生きてるキャラクターしか知らないからその印象で語っているけれど、アスリートと一心同体でサポートしているんだろうなと思ったしそれでいて近すぎず遠くで見守る立ち振る舞いが大人で素敵だった。実物のラリーもめちゃくそ金髪イケメンでビビった。
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