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テオレマのSのレビュー・感想・評価

テオレマ(1968年製作の映画)
3.8
2018/11/06 DVD

“明日着く” 差出名のない一通の電報がミラノのブルジョワ工場主であるパオロ(ジロッティ)の家庭に届く。
翌日パーティにいた一人の青年(スタンプ) 彼はパオロの家庭に住み込むことになった。
その日から妻のルチア(マンガーノ)、息子、娘、そして家政婦までもが青年の虜となり一家全員が青年と関係を持った。
”明日立つ” 再び届いた電報とともに青年は突如消えてしまう。
そしてこの一家の崩壊が始まった。
突如硬直する娘、絵画に没頭する息子、街で男漁りの末協会に入る妻、
空中浮遊し、奇跡を起こし自ら地中に埋まっていく家政婦。
そして全てを手放し 公衆の面前で裸になる主人
絶叫で締めくくるラストが圧巻…

台詞も少なく、モリコーネの優雅な音楽そして94分と比較的観やすい。
バイセクシャルの怪しい魅力を醸し出すテレンス・スタンプ、5月革命から数ヶ月後に撮られた今作 他の監督からのオファーを快く思わないゴダールがパゾリーニだけは褒めていたとか…
アンヌ・ヴィアゼムスキーの60年代スタイル・アイコンぶりが際立つ。
シルヴァーナ・マンガーノ能面の様な濃いメイクだが美人。
家政婦 ラウラ・べッテイは、パゾリーニに心酔した女優で名高く存在感が凄い。
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