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メアリーの総てのimaponのレビュー・感想・評価

メアリーの総て(2017年製作の映画)
4.2
子供の頃、単に怪奇怪物ものが読みたくメアリー・ジェリーの「フランケンシュタイン」を読もうとして挫折した。
怪奇映画として何本かチラ見した事はある。
「100分de名著」の「フランケンシュタイン」を見て読みたくなったがそのままになっていた。
「ミツバチのささやき」での使われ方が印象的だったボリス・カーロフの「フランケンシュタイン」が昨年夏劇場で観られると楽しみにしてたらコロナに感染しちゃって行けなかった。
で、本作を観て、またしてもメアリー・シェリーの「フランケンシュタイン」を読みたい気持ちがふつふつと、さてどうなるでしょう。
醜い怪物の登場するスリラーでありながら、玉葱のように剥けば剥くほど内側から物語が出てくる小説を何故若い女性が創作することが出来たのか?
「男なんてみな最低の動物よ」クレアの嘆きに同様に苦しめられているメアリーの「傷ついたら負け」と言える強さ。
若い女性が書くものに似合わないと匿名で出版される作品、その悔しさ。
最後はダメな亭主の言葉で報われハッピーエンドになるの良かった。現実はどうだか知らんけど。

なんせ、200年前の風景、街並み、調度品、衣装の中にエル・ファニングが居るだけでも幸福な気持ちになれるってのが良い。
悔やまれるのは公開時劇場で観なかった事だけど、そうなんでもかんでも観に行く訳には行かぬのでしょうがあんめい。
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