Blake1757

きみの鳥はうたえるのBlake1757のレビュー・感想・評価

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)
3.0
ちょうど1年ほど前に観た『ケイコ、目を澄ませて』の三宅唱監督作品なので、けっこう期待して観たのだが、今作はちょっと僕の趣味とは合わなかった。
ショットのサイズ感や長回し気味の映像などはとても好みで、クラブのシーンの艶とか色気とかほんとうによかったし、多くの「1対1」の関係を表そうとしたであろう「ツーショット」を多用する画面作りなどもとてもよかった(「切り返し」のシーンは終盤以外殆んど無かったように思う)。
ただ、いかんせんプロットの部分、具体的にいえば、ラストに向かうシークエンスとラストシーンが、いわゆる「置きにいった」感というか、ちょっと安っぽい方向にいっちゃったなという感想を持った。さいごの「サチコの表情」は見事で、そのおかげでギリギリ「安っぽいエンディング」におちいらずに済んでるとは思うが、「最後に、主人公は本当の自分に気づく」みたいなプロット(と僕には感じられて)、ちょっとダメだった。
(エンドクレジットみたら「撮影:四宮秀俊」で、そこは納得。『ドライブ・マイ・カー 』もだけれど、『マイスモールランド』の映像がほんとによかったので)
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