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きみの鳥はうたえるのmのレビュー・感想・評価

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)
3.8
青春映画と表現するには大人な感じ。大人の青春映画。もしくは自分が子供過ぎた。
自分にはこういう青春はなかった。
彼らが正しいか間違っているかは分からない。でも、いつまでも続くものではない時間だからこその価値。
彼らがどんな大人になるのかちょっと想像つかない。しかし全体を通してメインの俳優3人が表現していた複雑で細かい一つ一つの表情の中に、きちんと深みを持った大人になるためのいろんな感情が詰め込まれていたと思う。
柄本佑、石橋静河、染谷将太3人とも全員よくて、あえて自然だなと思うこともないほど自然で。
「夜空はいつでも最高密度の青色だ」のときより石橋静河の魅力が分かった。
演技も自然だし函館の何てことない風景が美しいけれど、ドキュメンタリーみたいになるのではなくしっかり映画の世界という感じはして、心地よい。作り込まれた色と光がその理由だと思う。

ポスターは青いバージョンの方が好みだけど、今のバージョンに使われている3つの場面も鑑賞後だと味わい深い…


気怠く静かな邦画が好きな人にはとてもおすすめ!
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