いち麦

大人のためのグリム童話 手をなくした少女のいち麦のレビュー・感想・評価

5.0
手は失っても、失ってはいけない大切なものをしっかりと手離さぬ娘の強い生き様には、現代人でも深く感銘を受けた。高畑勲を敬愛する監督の一人作画作品だけあって水墨画の様でもあり、日本の昔話の様な味わい。でも、テクスチャのすっぽり抜ける透明感は他では見ない独特のもので見事。東洋人の様な娘の素朴な造形、仰天する場面や大らかな行為の赤裸々な描写にも拍手。
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