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ハウス・ジャック・ビルトのmoeのネタバレレビュー・内容・結末

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

強迫性障害をもつシリアルキラーの物語。

最初の殺人に関しては殺される女性がわざと殺されたがってるの?ってくらいジャックを挑発するもんだから彼に同情しちゃうくらい腹立つ。
最初のはしょうがないかーって思うところからヒートアップして殺しまくっちゃう。


殺害後の強迫観念のところは面白かった。拭いても拭いても血がついてるように思えてきちゃったり。

主演のマッド・ディロンの表情がなんとも薄気味悪くて最高。ほんとに人殺してるんじゃないかと思えるくらいの目つき。

R-18+だったので結構気合入れてみたけどそんなにグロくはないです。少しグロめなのは乳房切除シーンと猟銃で打たれて足もげちゃうのと少年の遺体を弄るところくらいですかね。

倫理観はぶっ壊れてて死体はもちろん弄ぶのでその辺は注意。


殺人をアートに見立てて殺す殺人鬼の話はよくありますが他のとは少し違う感じがします。

ジャックは自分の殺人を正当化するかのように、過去のホロコーストなどを例に出しながら芸術とは何かを語ります。

A・シュペーアの廃墟の価値は好きなので出てきて少し嬉しさもありました。

ただジャックは「厄介な芸術オタク」という感じの語り口。次から次へと自分のアートがいかに素晴らしいか、自分の家づくりに対する考えの深さをヴァージに語ってますが、結局文句だけ垂れるなんも成し遂げられてないただの二流アーティストで終わってしまっています。

だんだんヒートアップして丁寧だった殺しが煩雑になって(ただこだわりはある)口調が荒くなっていく様は不安を掻き立てられて面白かったです。

ただ最後の地獄に落ちる件、映像がチープに感じてしまって乗り切れなかった。。
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