このレビューはネタバレを含みます
「理想の家」を建てられない建築家の男が、猟奇殺人者としても芸術的に大成できない……っていうあまりにも陳腐な人間がだんだん哀れに思えてきて、つい共感してしまう。最後には家を建てられてよかったね、ハム太郎……。
ただの悪趣味で不快で陳腐な映画なんですけど、ちょいちょい笑える。
冒頭は秀逸。最初は『ファニーゲーム』の二番煎じかと思ったけど、「不快感」の質がやっぱり微妙に違う。ジメジメはしてるけど、あんまりあとに尾を引かない感じというか。
ただエピローグはいらんかったな。ラース・フォン・トリアー版『ファウスト』をやりたかったんだろうな……というのは伝わったけど……