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ハウス・ジャック・ビルトのkomoririririのレビュー・感想・評価

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)
3.9
のっけからユマサーマンを殺すって、そういうことなんですかね。二件めまでは会話にドキドキして、ファミリー狩りからはもう俺の世界。
ジャックの心の声を追いながら殺人を行なっているので、残忍とか残酷さはそこまで感じない。
それより隣で爆音いびきかいて寝てる巨漢のオジサンの寝返りでアップリンクのド畜生椅子が私の方までぐわんぐわん揺れて、映画にまさる不快感をどうしてくれよう。と思いながら観ていた。
やっぱり罪なんて話ではなく、質感や温度や空気の。構成と規律、気持ち悪いものと美しいもの。の、境界線の話。
変なイスを置く映画館も、いびきかいて椅子を揺らすオジサンも、まったく罪はないけど。
この歪みをこんな風に血まみれのシンボルにできたら、たいそう気持ち良いかもしれない。。なんて言葉にしちゃいけない感情を形にしてくれるのが映画の救い。
「劇中で傷ついた動物はいません」から。
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