ハム

オールド・ボーイのハムのネタバレレビュー・内容・結末

オールド・ボーイ(2003年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

『韓国映画 この容赦なき人生』から

この本のタイトル「容赦なき人生」がドンピシャな映画。これだから韓国映画が好きだ

(観ている側としても)訳も分からず監禁され解放された男(オ・ギス)の復讐劇かと思いきや、監禁した側(イ・ウジン)も復讐を図っていたという話

監禁理由は「口数が多すぎる」
→ギスがウジンとスアの関係(近親相姦)を噂話として広めた
→ラストシーンでギスは自ら自分の舌をハサミで切ることになり話すことができなくなる
→15年の監禁には理由があり、ウジンはギスの娘のミドの成長を見守り、ウジンとギスが「愛し合うよう」仕向けた(目にを目を的な復讐)
→ウジンがシャワーを浴びて(身を清めて)、着替えてたのは喪服で、ウジンにとっても復讐の最終章だった。何ならギスに最後、自分のペースメーカー(ではないのだが)を渡して選択を委ねるような素振りも仕掛けていて、ギスは負けるのだから、ウジンの復讐は成功したのだろう(心臓が弱いなりにここまで生き、最後は自殺する点も含め)
→ミドには真相が明かされることはなかったが、「愛してる」と言われたギスに催眠は効いていたのだろうか。効いていなかったのだろうと思う。ギスは真実を知ったモンスターとして、獣にも劣る人間として、この先をミドと生きていくのだろう。「俺たちは全部知りながら愛し合った。お前たちはどうだ」というウジンの言葉を刻みながら

オ・ダルス演じる監禁ビジネスの支配人がギスに歯を抜かれ、その復讐ができてなかったとことか、ハンマーで殴りかかる時に最短距離が赤い点線で示されるとことか、映画全体を見るとちょいちょいコミカルなところもある

冒頭、自殺したい男をギスがビルの屋上で支えるシーンと、ウジンがスアをダムの屋上で支えるシーンのリンクが秀逸

キリがない
この映画はすごく面白い

奥さんのところだけ腹落ちしてないな、殺されたでいいのかな。罪を被せられる設定必要だったのかな。次観直すときに考えたい
ハム

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