HidekiIshimoto

赤線地帯のHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

赤線地帯(1956年製作の映画)
5.0
世界の溝口の遺作。どれぐらい世界かというと、影響を受けた明言する監督としてゴダール、アンゲロプロス、タルコフスキー、エリセ、ベルトルッチ、スコセッシにアリアスターとまあとてつもなくとんでもない名前がwikiに羅列してある。生い立ちも見たらそうとう波瀾万丈で、色事刃傷沙汰まであり、役者への暴言の酷さでサディストと呼ばわれさらにも酒乱。勝手に思ってた冷静沈着エリート大監督のイメージ吹き飛んだ。けど遺作のこれはやっぱりとてつもなく素晴らしい。黛敏郎の音楽は変竹林だけどカメラは宮川一夫。鉄壁の若尾様、京マチ子もたまらなくいい。とにかく全員が赤線地帯で哀しく生きる女それそのもの感。全員が杉咲花って感じで『市子』より泣いた。