ワイルドスピード(原題Fast&Furious)シリーズ第9弾。今回は敵役に主人公ドミニクの弟としてジェイコブ(ジョン・シナ)が初登場。ストーリーを盛り上げてくれます。
本作の見せ場は、強力な磁石により車が縦横無尽に吸い寄せられていくシーンと、車にロケット燃料をつけて飛ぶシーンでしょう。いずれもクライマックスに用意されていますが、長丁場でしかもこれでもかとしっかり映しており、見ごたえがあります。
とはいえ、ストーリーはお粗末にもうまいとは言えません。シリーズの長期化故仕方ないことですが、弟が急遽出てきていままでそのことを言わなかった点を仲間に指摘された時、主人公の返答は無言。このほかにも「ファミリーだから」という理由での雑なやり取りが散見されなんだか家族愛にも食傷気味になってしまいました。
総じて見せ場やアクションなど見どころはありますし、新キャラのジョン・シナも十分な存在感を見せてくれますが、ツッコミどころが多すぎて頭からっぽにして観る映画なんだよと言われても、さすがにきつかったです。新作の10作目が今年公開されますので予習用としてご鑑賞いただければと思います。