けーはち

ヘマヘマ:待っている時に歌をのけーはちのレビュー・感想・評価

2.7
仮面で顔を隠して笛を吹き、性別・年齢等の情報を隠して沈黙したまま時おり劇に参加して共同生活する山奥で行われる秘密の儀式……その中である男が、一人の女に欲望を抱く。監督はケンツェ・ノルブという母国ブータンでは知らぬ人の居ないチベット仏教の活仏(高僧)。面白いの面白くないの云々する前に話があまりにわっっかんない❗🥵💦

前提として、チベット仏教には「死者の書」という経典があって、その教えにおいては死と生の境の「中有」(バルド)という状態があり、解脱か輪廻か、生まれかわる場合は最終的に両親のセックスを観て来世に到るらしい。死は断絶ではなく次の生を考える機会である。その「中有」状態をシミュレーションしているのが劇中の仮面の儀式だろうが、そこで罪を犯した結果が何なのか劇中描写ではさっぱり要領を得ないのである。おまけにプロデューサーが仮面の儀式はネットの匿名のメタファーとか何とか言っているので監督の意図と合っているのか何なのかもうメチャクチャで見るべきところはブータンの神秘的な森林や奇妙な仮面、音楽、現代に繋がるシーンぐらいか。