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パンドラのIPPOのレビュー・感想・評価

パンドラ(2016年製作の映画)
3.5
地震、原発事故を描いた韓国初の映画との事で期待の一作。
日本ではNetflixのみ鑑賞可能ですが、韓国では大ヒットを記録した作品。

まずfilmarksのキャストの列記序列がヘンテコですが、主演はキム・ナムギル(原発の末端労働者)
その他メインは、チョン・ジニョン(熱血所長)、キム・ミョンミン(知的な大統領)、キム・ジュヒョン(主役の恋人で原発の事務職員)、キム・ヨンエ(主役のオモニ 食堂のおばちゃん)、キム・デミョン(主役の同僚)
てなところで、なかなかがっちり豪華なんです。

福島の原発事故を受け、緻密に作られた事がわかります。
日本の悲劇をエンタメにしてやったりという、商業主義的なものは全く感じられず、もしも原発事故が起きたらこんなパニックになるぞ、嘘じゃないぞ、ということを忠実に描いていました。

日本ではこの出来事を映画化したくても、配慮すべき描写やらオトナの都合で描かれない事情が山のようにあるでしょう。
だから個人的には、隣国の韓国映画界が日本のそんな事情を引き取って、しっかりと世界に伝えるからね、と言ってくれたような気がしました。

日本ではこんな作品まだまだ受け入れられないだろうな。自分は直接的な被災者では無いけど、とても楽しんで見るタイプの作品ではなく、少しつらかった。


ストーリー自体は、
原発:状況描写が淡々と続く
人々:ひたすらパニックの中遠くへ避難
なので面白味は無い…ラストも想定内。
うーむ…まぁ、上記の通り、日本の悲劇を韓国がきちんと描いてくれたこと、韓国でも大きな関心が集まってヒットしたこと、嬉しく思います。キム・ナムギルが珍しく、熱血あんちゃんを演じたのも良かったけど、彼はやっぱりスマートなスーツイケメンの方が似合うかな。
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