荒野の狼

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男の荒野の狼のレビュー・感想・評価

1.0
特殊メイクの技術はさすがだが、これが一旦ゲーリー•オールドマンだと気づくともうオールドマンにしか見えなくなる。いや、オールドマンがチャーチルを演じているというよりも、チャーチルがオールドマンを演じているように見えてしょうがなくなる(笑)。つまり下手(爆)。もちろん私はチャーチルは殆ど写真でしか見た事がないが、これが史実のチャーチルならば、彼を見損なってなんともガッカリである、と言う映画だ。写真で見る限りはもっともっと貫禄があり、悪い意味で福々しい、ここがオールドマンと著しくかけ離れている。しかし、それも含め、もしそれを意図したものならばこの映画、悪い冗談だろう。概ねアカデミー賞というのは冗談みたいな受賞作が多い。地下鉄でのシークエンスは、フィクションだというが、だとしたら所詮庶民の理解などこの程度だろうといったナメた表情が見てとれて非常に胸糞悪い。
ただ一つ私の知るチャーチルは、彼の吸う葉巻のサイズ(ヴィトラ)に、「チャーチル」という彼の名前が冠せられている事だけだ。私には、歴史上の人物などその程度の事実だけで十分である。どんなに解明しようが、どんなに掘り下げようが史実と、そこにある真実などは分かりはしない。
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