無血開城か、国の尊厳のためには犠牲も厭わないか、今の時代に扱うにはあまりにも危険なテーマでしょ…。
なんでこのタイミングかな？と思っていたけど、実質的なドイツの経済的独裁からイギリスが離脱を決めたからかと納得させられるようなテーマだった。
ちょうどダンケルクを見ていたから、歴史的にどういう局面なのかもよく知っていて、勝つことも知ってるからいいけど、もし失敗なんかしてたらあまりにも失うものが大きすぎて、この決断には足がすくむ。敗戦国に生まれた人間からすると、勝てば官軍という言葉が頭をよぎったのも確かだけど。
議会は降伏すべきだと思っていて、国民は戦わずして負けるのをよしとしない。例えば今の日本がこの局面を前にしたら、どういう決断が下されるのだろう。
ゲイリーオールドマンが、その難題を前にした気難しい政治家の葛藤を見事に演じきっていて、納得のアカデミー賞主演男優賞でした。
