このレビューはネタバレを含みます
『Heart Strings』鑑賞。個人的にド好みの青春ロードムービー。少年と少女の甘酸っぱい恋愛がもうたまらない！チェリストを夢見るマリーは、徐々に視力を失う病に罹っていた。何とかオーディションを受けようと、普段通りの生活を維持するために、自分の「目」の代わりとしようとヴィクトールと友達になる。落ちこぼれのヴィクトールは、母親を失い自動車修理工の父親と二人暮らし。突然近づいてきたマリーに困惑しながらも、一緒に勉強したり遊んでいく中で、次第に恋心に近い想いを抱くように。
測れない女心に戸惑うヴィクトールは、父親に母との馴れ初めを問う。揶揄っておどける父親に本気で怒るヴィクトール。彼は本気で女性(母親含めた)と向き合おうとしているのだ。それを察知した父は、ヴィクトールに馴れ初めを真摯に語る。彼が最初おどけた理由は、亡き妻を今でも想い続けている(遺品を処分しない)からだったのだ。その父の想いを汲み、ヴィクトールはまず父の背中を後押しする。遺品整理をさせ、顧客の女性との再婚を促すような発言をするのだ。(ヴィクトール自身は母親のストールを捨てられないのがまたかわいい)息子に背中を押された父は、ヴィクトール自身の恋の後押しをする。
ヴィクトールは、マリーが病のカモフラージュのために自分に近づいたことを知りショックを受けるが、父親の後押しもあり彼女の夢を叶えるために協力をするように。施設に入れられ、オーディションを受けられない状態のマリーを救出に行くシーンからは特に素晴らしい！病の治療を強引に最優先させる頑固なマリーの父親に反旗を掲げるヴィクトール。それは、まさに囚われの美女を救う小さな王子だ！
