観終わって心が温かくなった。
目の障がいを隠してホテル研修生となる男の実話を基にした話で、事実がいつバレるかというスリリングな展開の中で周囲の人々の優しさにジーンと来たね。
障がいを隠してでもホテルマンになりたい情熱を持つサリーと、見るからにやる気のないチャラ男のマックスが最初は水と油の関係に見えるんだけど、マックスが陰でサリーを支えるとんでもなくいい奴なんだよね。この二人のイチャイチャぶりを見てるだけでも楽しめる。
サリーが「声」に一目惚れするラウラが綺麗過ぎず庶民的な感じの美人なのがまた良かったし、サリーの妹の兄思いなところや同僚たちが彼の障がいを知って助けてくれたり、みんないい人ばっかりなんだけど、鬼教官の冷酷とも思える厳しさが程よいスパイスになってた。この鬼教官のラストの変貌っぷりにはどんだけツンデレなんだよ！って突っ込みたくなった。
わりと終盤になってからサリーに挫折が訪れて作品のトーンが変わるのがちょっと不安になるんだけど、ラストは映画を観る醍醐味を味わわせてくれる素晴らしい締めくくりだった。
自身の障がいをいかに受け入れるかっていうのが「サウンド・オブ・メタル」と共通するテーマだったね。
