蒼井ことり

5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生の蒼井ことりのレビュー・感想・評価

3.7
邦題が軽い。
とは言え、ともすればスゴく深刻になってしまうテーマだけど、コメディタッチも交えて重すぎない演出を心がけている。
5%は、健常者の5%しか見えないことから。奇跡と言うより、努力の人。

網膜剥離でとつぜん視覚障害者になりながらも、憧れのホテルに就職するサリー。
なんと、5%しか見えていないことは秘密にして。
ほぼ見えないままホテルのルームサービス、フロント、バーカウンターのバーテン。結婚式やレストランのホール、調理係
、皿洗いをこなし、さらには恋愛も推し進めていくから驚きだ。
なんて無謀な…と思うが、これは実話。
わたしがサリーの立場だったらこんなに頑張れたかな?挫けてしまっただろうな、と思う。
また、見えないというのは絶望的だな、と怖くなったり、サリーの見えづらさが映像上よく表現できていて、こちらも息苦しく、辛い感覚になってしまった。
普段からあたりまえのよう行なっている“見る(見える)”という行為は、本当にありがたい、素晴らしいことだなと思った。
あたりまえすぎて気づけないことだった。
日々の些細なことに幸せを感じていきたいと思った。

サリーと同僚マックスがカクテルの練習をしているシーンが、いかにも映画的な心踊るシーンで好き。
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