病気で幼い娘を失ったニール（ライアン・ゴズリング）は月探索を目指すNASAのジェミニ計画とアポロ計画に参加する。しかし、失敗を重ねる中で仲間を失い、妻ジャネット（クレア・フォイ）とも険悪になってしまう。そして1969年、ついにアポロ11号は月に向けて飛び立つ。
ニール・アームストロングの伝記映画。
宇宙への冒険物語なんだけど、とにかく暗く叙情的な映像が続く。
前半、打ち上げの緊張と恐怖を映像ではなく音できっちり表現しているところは、さすがデイミアン・チャゼル。後半の爆音と静寂の使い分けも素晴らしかった。
月の場面も作り物と分かってても思わず息を呑んじゃった。半世紀経っても宇宙の神秘は変わらないよなー。
閉所恐怖症気味な自分には絶対ムリなミッションだけど。笑
作中、何度か “違う視点で見るために” という言葉が出てくる。大金をつぎ込んでも、月への挑戦は人類が視野を広げるために必要だったということ。
同時に娘を失った悲しみに耐えきれないニールには、新しい世界を探すことが必要だったんだろう。
陰気な人物像にライアン・ゴズリングはぴったりハマってた。
そして、こういう映画は地上スタッフの存在感も大事なんだけど、いぶし銀のカイル・チャンドラーとくせ者キアラン・ハインズが抜群に良かった。
