【別の地点に立つと見方が変わる】
人類で初めて月に行った男の話だった。
アポロ計画やニール・アームストロングの話は誰もが知ってる歴史的な事実な訳で、それをわざわざ映画作品として作るのには何か特別な理由があるに違いない。
と思って観ていたけど なんだか普通だ。ライアン・ゴズリングが演じるニールは何か超人的なところがあるわけでも何でもない。娘や仲間を失って悲しみに打ちひしがれる真面目で普通の男にみえた。
だけど、考えてもみれば そこがいいのかもしれないな。人類初の とんでもない偉業を成し遂げたのは普通の人間で、その裏側にはテクノロジーの進化と多くの犠牲があったんだと思うとなんだかグッとくるじゃないか。どんな犠牲を払っても人類が月へと向かうのは必然なんだ。なんだかワクワクするじゃないか。
それから映像的なことで言えば全体的なトーンが浮かれてなくてよかった。『ラ・ラ・ランド』や『セッション』にも共通して観られるデイミアン・チャゼルのどこか哀しみを感じさせる映像が僕は好きだな。
あとニールが宇宙飛行士の面接で最後に言った言葉が胸に残った。おもしろかった。
【スコアと内訳】
スコア:3.6
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①脚本:0.6
②演出:0.7
③演者:0.8
④撮影:0.8
⑤音楽:0.7
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