やみこ

冬の旅のやみこのネタバレレビュー・内容・結末

冬の旅(1985年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

85年作
ぶどう畑で少女が凍死したシーンから始まる回想劇
一人旅をしながら様々な人に出会ってホームレスになっていく。
あちこちから善意は受け取るが面倒な事は一切したくない、時には身体も売るし恋人のような男もできたりするが気まぐれに消えてまた別の場所へと向かう少女は幼く、果てしなく自由そのもの。
しかし自由には金が必要。金には労働が必要。骨まで冷える冬のフランスで若い女性がホームレスとして生きるのは自殺行為、生に執着する事の無い彼女にとってはそんな事すらどうでも良かったのか..

何を語るわけでも悲しむわけでもないただ自由に生きて死んだ少女のロードムービー。
おばあちゃん👵牧場のお姉さん、シスター、家政婦、娼婦やバリキャリのオバタマなど出会う女性達は純粋な善意をくれるのに対し、出会う男性達のほとんどが説教をしたり下心丸出しなのがとてもリアルで時代を感じる。
今では女性のバックパッカーも全く珍しく無いが男女差別の酷かったこの時代、自由な女性の生きづらさは相当なものがあっただろうなぁ。
セリフは少ないけど色んなものが詰まった良い映画だった🚶‍♀️
やみこ

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