凛太朗

勝手にふるえてろの凛太朗のレビュー・感想・評価

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)
3.7
あいたーくて あいーたーくてふーるーえるー♪
西野カナに対してのアンサーがこれである。(知らんけど)

恋人がいたことない&処女歴=年齢の24歳拗らせ夢見がち厨二病ネガティブメンヘラ女、良香(松岡茉優)の日常と妄想と暴走と恋愛を描いた映画。
ほぼ主演である松岡茉優の一人舞台で展開されますが、演技が非常に良いですねぇ。そして単純に可愛い。(ルックス面で)
だけど、こんな奴はめんどくせぇって思う人が、男も女も多数いるでしょうねぇ。関わりたくないなと。じゃあ関わらなければいいだけの話であり、そもそもですが、他人は自分が思っている以上に他人のことなんか気にしてねぇから、好きなようにすればいいと思うわけです。勝手にやってろやと。震えたきゃ勝手にふるえてろ!と。

良香が中学生の頃から密かに想いを寄せていたイチ(北村匠海)、良香に恋してる会社の同期がニ(渡辺大知)、良香の住むアパートの隣のいつもオカリナを吹いてる女性がオカリナを吹いてるからオカリナ(片桐はいり)。本名、岡里奈。(ズコーっ)
イチ君、良香に向かって名前なんだっけ?ってそりゃひでーよ引くわ。ドン引きですわ。そりゃ凹みますし暴走もしますわ。

と言いたいところですけど、良香も人の名前を覚えない人。良香の同僚の来留美(石橋杏奈)が狙ってる高杉君の名前は良香に言わせりゃできすぎ君。できすぎ君じゃないと言っても、じゃあ何杉くん?って感じだし、釣りおじさんも、コンビニ店員も、駅員も、ハンバーガーショップの金髪女も、知ってるようで殆ど何も知らないら、
いくら拗らせてようが、ネガティブなメンヘラで被害者ぶっていようが、他の多くの人間と似たようなものである。
自分が必要とする人間に必要とされたい、必要とされているという実感が欲しい。実感するためのものの一つが、生まれた時に与えられた名前というアイデンティティ。

オカリナは岡里奈だったわけだけれど、良香は良い香りがするから良香。生まれた時に良い香りがしたから良香ってつけたわけじゃなく、お話の都合上そうなんでしょうけど。

夢見がちで妄想の捗る厨二病気味のメンヘラ女が主人公であるが故か、途中から展開が読めてしまいました。そうでしょうよ。みたいな。
そんな社交性があったら、オメーはとっくにクラブではしゃぐ客かタワマン住まいの同級生とワイワイガヤガヤしてる奴らの仲間入りだよ。
凛太朗

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