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勝手にふるえてろのmanamiのレビュー・感想・評価

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)
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再鑑賞。
「中学時代の片思いを秘めたまま10年間過ごし、未だに彼氏なし男性経験なし」と聞くと、さぞかしピュアで真っ直ぐな女性なのだろうと予想してしまいがち。今作はまずそこを大幅に裏切ってくる。
むしろそのイメージに合うのは主人公の同僚であり友達でもある来留美の方。なんて良い子なんだ!手拭いの件は素敵すぎるぞ!
主人公の良香はなかなかの曲者ですな。暴言吐く・ネガティブ・人の名前覚えない・変なあだ名つける・嘘ついて同級生や会社の人たち騙す、しかも謎の特技「視野の端で見る=視野見」って何よ気持ち悪いよ。
彼女の気持ちは靴に表れる。履き古したモカシンとか防寒重視のボアブーツとか、ずっとぺたんこ靴だった。でもイチに会える日にはピカピカのヒール靴で足取り軽く出かけて行く。うんうん、分かる!女子の気合いは靴に出るよね!
ピカピカパンプスを履いての帰り道は、良香が手を当てている胸の痛みがこちらにも伝わってくる。ラストシーンとともにもう激痛もの。
その圧巻のラストシーンは松岡茉優ももちろんすごいが、渡辺大知も負けてないね。彼が演じるのは事後承諾の男・二。最初はウザさにヒキまくり。たった今リバースしたその口で告るなや、何度も口滑らせるなや。なのに、不思議と最後には応援したくなってしまってる。ついでに二がプロデュースするデートコースも私は好き。
かなり長文になってきちゃったけど、まだまだ言いたい〜。趣里ちゃんの制服可愛い、松岡茉優のセーラー服姿可愛い、卓球で片足がピョコンと上がるの可愛い、良香のポンポンニット帽可愛い欲しい可愛い。主題歌も良い!
さて冒頭に再鑑賞と記しましたが、実は1度目は一週間前。その時には心が揺さぶられすぎて、レビューできなかったのです。
ものすごい深度で心が揺さぶられた。面白かったとか感動したとか、そんなんではない。良香は私だなと思った。かと言って共感ともまた違う、そもそも良香は人間のタイプとして私とは似ていない部類に入るかも。それなのに、良香は私だった。

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