このレビューはネタバレを含みます
欲望に突き抜けて怖いんだけど、マクベス夫人の変化の少ない時の表情にだんだんと感情を見出してくるとゾワゾワ不安になってくる。
同時に物のように取引され、嫁いだ先では心無い仕打ちを受け侮蔑的な行為に打ちひしがれた時、屈辱と孤独しかない世界でこうなっていく様は怖いけれどそれだけではなくてただ悲しい。
ラストどうかお腹の子が救いになればと願ってしまうけど、彼女が愛情を与える側になるるのか不安がつきまとって終わる。
セバスチャンの告白シーンのマクベス夫人の演技が素晴らしくて、告発されたときのアンの演技も…
ストーリー的にはパッとする展開があるわけではなくじわじわ薄暗い雲に囲まれてる気持ちにさせてくる。その雲が重くどす黒く見えてくるのは俳優陣の演技あってこそだと思う。
2024.50本目