卑弥呼は、かつてゲイバーのママだった男
彼はゲイのための老人ホームメゾン・ド・ヒミコを作り、自らも他のゲイたちと共にそこで暮らしている
しかし彼は癌の末期であり死期が迫っていた
そんな卑弥呼には離婚した妻との間に沙織という娘がいたが、彼女は母親と自分を捨ててゲイとして生きることを選んだ父親を許せないでいた
卑弥呼の恋人である春彦はそんな二人の関係を修復しようと、老人ホームでの高額なバイトを沙織に持ちかける
久しぶりの邦画はアタリでした
オダギリジョーはこんなにセクシーだったっけというくらい色気があったな
特に最初の受話器を持ちながらひょっこり現れるシーン
春彦は卑弥呼の為に、ホームのみんなの為に、最後まで尽くしており、その姿は健気ながらサラッとしているようにも思われて不思議な魅力があった
沙織も当初は彼らのインパクトに怯みながらも徐々に打ち解けていく姿が眩しい
脇役ながら各々と沙織が対話するシーンもあり丁寧だなという印象
個人的にルビィが好き
茶番のシーンも豊富で笑いもあり、命の尊さを目の当たりにして涙する場面もあり、何より生き方に対する尊厳を優しく諭してくれる芯のある作品
邦画ならではのほんわかした雰囲気であったかい気持ちになれます