Rare

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のRareのネタバレレビュー・内容・結末

4.7

このレビューはネタバレを含みます

映画そのものはアメリカによくある自由を勝ち取った英雄の話なんだけれども、そこに絡めてくる女性の問題だったり世襲制の問題だったり権威主義の問題だったりを絡めてくるスピルバーグはさすがだった
そしてそれを緻密に練り込んで表現出来るメリル・ストリープの演技も圧巻だった

始まりでは誰がどう見ても自信がなく周りからも信頼されてない肩書だけの女社長
でも毎日大量の書類に囲まれながら寝落ちるほど真剣に仕事に向き合っている
必要な情報は頭に入ってるし、言うべき意見があるのに、声が小さくなってしまうのはなぜか
話しを聞くに値する人間だと思わせるものはなにか、地位か、声量か、性別か、年齢か

国家機密を世に公表するべきだと決めた時、確固たる決意をした時、自分を信じることができた時、強くなれたんだろうな

彼女が苦悩している時、平凡な選択をするであろうと鼻で笑ってる自分と、勇気ある行動が見たいと期待している自分がいた
そしてそれは自分のことを見てる時の反応と同じだと思った
女だからヒーローにはなれない、平凡な選択しかできないと勝手に諦めてしまっている自分と、何かすごいことを成し遂げたいと夢見ている自分

自分が自分を諦めてしまってるのに、周りが期待するわけがない
まず自分が自分を信じて期待してあげなきゃ
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