かさ

アネットのかさのネタバレレビュー・内容・結末

アネット(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

カラックスがアダムドライバー主演で映画を撮ってる、と最初に聞いてから、早3年?

なんて言ったらいんだろ〜。難しい。
でもわたし的には、親子関係のテーマとしては『エンドレス・ポエトリー』以来の衝撃を受けて、最後に爆弾投げ込まれた。
この映画でアネットが父親を嫌いになるのって必然だと思うんだけど、最後まで母親の味方もしないところに「え、うわ〜〜」ってなった。
心理的な問題の大体は、母親との関係性に由来するということを知り、だからこそ、わ〜と。
父親が嫌いだったら、そんな男を選んじまった、母親のことも嫌いだよね。

わたしはこの映画で、アネットが親の愛を受け取らない、ときっぱり拒絶してたことに救いを感じた。
「あぁ、親からの愛って、受け取らなくていいんだ。」
お前が愛そうと、私は愛さないからな!という決意が、親の人形だった(のようにしか見えてなかった)アネットがひとりの人間になるには、必要だったのだ!

感謝もしてるし、思い出もあるし、表面的に仲良くもするけど、お前から言われた言葉がどれだけ私を傷つけ、自信をなくし、この内面を形成したのか。
(いわゆる)幸せな家庭、親子関係のひとにはこの映画のやばさ分からんのだろう!!!!
(でもそうやって歪まずに来れたひとは一生羨ましいし、歪んでしまってからその素直さの岸辺までの距離は気が遠くなるほど長い、母をたずねて三千里とはこのこと?)

あぁ、わたしは嫌いだなって思った。
(でもそういったって、一言で終えられないし、全然好きな部分もある、その下には何層もの感情や体験が複雑化してる)
なんかそれを改めて、突きつけられたな。

まぁ親に限らず、家族という組織への拒絶感もあるしなぁ。

中弛みしてるとこあったよね。
もっとばかみたいにミュージカル!ミュージカル!ミュージカル!しててほしかったかも。最後の終わり方だけメタファーじゃなくていいの?って言ってるご意見なるほど。

なんだろ。この映画、難産だったのかな?
でもやっぱ、これを包みこむミュージカルっていいよね。(どんな終わり方?)

深夜テンションって怖い…
あとで間違いなく恥ずかしくなるやつ!
かさ

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