地球外生命体

アネットの地球外生命体のレビュー・感想・評価

アネット(2021年製作の映画)
-
鬼才レオス・カラックスが、アダム・ドライバーとマリオン・コティヤールを主演に迎えたロック・オペラ・ミュージカル。スタンダップコメディアンのヘンリーと一流オペラ歌手のアン、その2人の間に生まれたアネットが繰り広げるダークなおとぎ話を、カラックス監督ならではの映像美で描き出す。

ドライバーがプロデュースも手がけた。2021年・第74回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞。

ロン&ラッセル・メイル兄弟によるポップバンド「スパークス」がストーリー仕立てのスタジオアルバムとして構築していた物語を原案に、映画全編を歌で語り、全ての歌をライブで収録した。

『ホーリー・モーターズ』での楽曲使用が縁でカラックスと知り合い、ミュージカルの案をいくつか送り、『アネット』が選ばれて長期間のコラボを経て映画化が実現した。カラックスは10代からスパークスのファンだったといい、アルバム『ヒポポタマス』(2017年)ではボーカル&アコーデオンで"When You're a French Director"にも参加した。

スパークスは、台詞がすべて歌われるジャック・ドゥミのミュージカルへのオマージュも込めたと語るが、『ホーリー・モーターズ』でカイリー・ミノーグが歌ったシーンと同じく本作でも(ミュージカル映画で一般的なプリレコーディング方式ではなく)撮影現場でライブで歌われたので、役者たちには困難な作業となった。

アメリカのロサンゼルス。挑発的な毒舌と独特のユーモアセンスで人気を得るスタンダップコメディアンのヘンリー。彼は国際的なオペラ歌手のアンと出会って恋に落ち、その異色の取り合わせに世間からは〈美女と野獣〉とやゆされながらも、2人は結婚。やがて2人の間には娘が生まれ、アネットと名付けられる。ヘンリーの人気が下降線をたどる中、あるとき、家族3人が乗ったヨットが嵐に見舞われてアンは悲劇的な急死を遂げ……。

★2021年カンヌ国際映画祭
監督賞
作曲賞【Soundtrack Award】
★2021年ハンブルグ映画祭
ダグラス・サーク賞
★2021年フロリダ映画批評家協会
主演男優賞(アダム・ドライバー)
★2021年インディアナ映画ジャーナリスト協会
Original Vision 賞
★2022年セザール賞
音楽賞
★2022年リュミエール賞
監督賞
音楽賞
撮影賞
★2022年国際シネフィル協会
作曲賞
地球外生命体

地球外生命体