四郎兼定

ハートストーンの四郎兼定のレビュー・感想・評価

ハートストーン(2016年製作の映画)
4.0

監督は、どれだけ苦しくてもこれを撮らなければ生きられないんだろうなと思った。

美しい自然の中で恋愛を描いてるはずなのに、そのすべてが暴力的。登場人物の誰もそれぞれが何かを恐れていて、弱っている。同時にどこかで誰かを傷つけている。みんな不幸。噂話しか娯楽のない田舎。そんな環境でセクシャルマイノリティを自覚するのはどれだけの恐怖だろう。追い詰められたクリスティアンにとって、月に照らされた銃は救いの啓示のように映る。

田舎の何がキツいって、選択肢の無さだよな。それを克服できる手段、勉強は…と思ったんたけど、作中ではいっさい描かれていない。誰も学校行ってないし。学校ないのか?農耕とダンスミュージックのみ。天国であり地獄。
四郎兼定

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