このレビューはネタバレを含みます
わかりやすい出来事は起きなくても
登場人物の心情が丁寧に描かれてる、
好きなジャンルの映画。
でもクリスティアンが
あまりにも救われなさすぎて辛い。
あと性的、暴力的な描写が多すぎて
あんまり好きにはなれなかった。
醜いといって踏みつけられるカサゴ。
犬に噛まれたから
もう食べられないといって銃殺される羊。
異質なものをとにかく排除しようとする、
東アイスランドの閉鎖的な漁村。
北欧特有の太陽が燦々としてない、あの鬱蒼とした雰囲気はなんなんだろう…。
それはそれで好きなんだけど。
「会いに行くよ」という言葉に頷いてたけど、二人は二度と会うことはないんだろうな。
キャンプのシーンで、
間に女の子たちが寝ている中で
目を合わせて手をつなぐ二人。
ソールは「俺キスしちゃったぜ」
ってことを親友に報告するような、
でもバレンティンは好きでもない女の子とキスしちゃった後に「やっぱりこいつが好きだ」って再確認するような。
そんなすれ違いが切なかった。
ラストシーンのカサゴのように、
クリスティアンが新しい土地で
幸せに生きていけますように。