健多郎

ずんだホライずんの健多郎のレビュー・感想・評価

ずんだホライずん(2017年製作の映画)
3.5
豆は世界を救うはなし

これは萌えアニメ?
否、(局地的な)国家事業である
文化庁による若手アニメーター育成プロジェクト「あにめたまご2017」で公開された、ずんだ餅という名の合法ドラッグをキメた者たちによる狂気の逸品
同プロジェクトが「アニメミライ」と呼ばれていた頃に作られた、映画ファンからも評価の高い「リトルウィッチアカデミア」の従姉妹みたいなもんです、はい
キャラクター自体も東日本大震災をきっかけに生まれた東北6県支援プロジェクトのものなので、至って真面目なんです、はい

肝心の内容はというと…いやどう説明したらいいんだよコレ!
たった24分の短編(Filmarksには100分で登録されてますが間違ってます)なのに、「せっかく文化庁の事業で作れるんだし、思いついたネタを全部ブチ込んでやろうぜ!」というクリエーターの意気込みが炸裂しまくっており、食べたばっかりのずんだを吐き出しそうなくらい濃いです
ミュージカルあり、日常シーンあり、バトルあり、感動なし!!
恐れ多くも「レディプレイヤー1」と比較しますと、『数多のキャラクターをオリジナルの世界観で競演させた』のが「レディプレイヤー1」であり、『数多のジャンルをオリジナルのキャラクターに演じさせた』のがこの「ずんだホライずん」になります
とにかく意欲的で、若手制作者ならではの勢いを感じまくれる本作
昨今珍しい、全く狙っていない狂った展開を楽しみたい方はどうぞ
観終わった後はめっちゃずんだを食べたくなります
健多郎

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