ユタカ

心と体とのユタカのレビュー・感想・評価

心と体と(2017年製作の映画)
4.5
野生の動物が互いの匂いを嗅ぎ、本能のままに寄り添うのに比べて、遠慮したり、戸惑ったり、人目を気にしたりしなければ成り立たない人間関係のなんと回りくどいことか。

空気を読まず思ったまま話し、言われた事は額面通りにしか受け止められない不器用な女性(このアスペルガー的な特徴がラストに効いてきます)が立ち向かう恋の機微。彼女がいたって真面目に努力して、空回りする様子が切なくて可笑しい。強烈だった終盤の電話のシーンでは、ある告白に対するブラック過ぎな状況(彼女は「比喩」が理解できない)に、喝采を送りつつもショックで動悸が治まらない有様だった。してやられました。本当に大好き。‬
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