ずーっと眺めるような目で生きててじぶんのことでさえ周囲の方が感度が高いのリアルだ。
わたしは「病み終える」という概念がすごく好き(っていうと語弊があるけど)で、焦りからくる半端なポジティビティやプレッシャーに何年も負けつづけたあとでやっとこの段階に入れたと思えた時のやたらさらさらした涙の感触が忘れられない。涙というより川みたいだった。何かを押し流す水の流れではなくそこにたまってた水ごと抜けていくようなあっけない涙をやっと流せたと思った、あの感覚を思い出した。
許せないし許したい、許されないし許されたいというマッシモの強烈なトラウマはこれからもぶり返すかもしれないけど、そのどす黒さにきちんと身を浸していけばいつかかくれんぼを終わらせられる。ママやエリザを本気で愛すると決めた彼ならそいうふうに舵を切れる。