このレビューはネタバレを含みます
最初あたりは、こんな雇い主がいたらすぐに心身ともに逝ってしまうな(悪い意味で)と思いながら観てた。
気難しくて無骨で人との接し方が全く分からん乱暴者が、徐々に何気なく女房を気遣ったり不器用ながらフォローしたりしていく姿が微笑ましい。素朴で地に足が付いた静かで力強い愛だ。
結婚した夜、今夜だけと言って二人で踊りながらお互いを靴下に例えるシーンとか、さりげなく足の悪いサリーを手押し車で押す場面を遠目のカットで入れてるところとか、大げさに表現はしなくとも二人の愛情がちゃんと伝わってくる。
絵の具で描いたような淡い空の色と何もない田舎の風景が交わった映像がとても綺麗。