菩薩

あさがくるまえにの菩薩のレビュー・感想・評価

あさがくるまえに(2016年製作の映画)
2.9
フランス人が臓器移植を描いたらこうなるだろうの範疇を一ミリも出ちゃいない、びっくりするほど普通、普通に心臓が摘出されて、普通に移植されて、普通に良かったねで終わる。移植に際しての双方の苦悩も描かれるのは一瞬、その後の流れも一瞬で決まるし、移植後の適合がどうたらの話も一切無い。命のバトンと言うより迅速な仕事を見る映画なのかな?重大事故で脳死状態に陥りながら体には全く傷がないなんてのはつっこんではいけないとこなんだろうし、同性愛の設定も全くいらないと思うし、どうせならもうちょい彼女も活躍させてあげれば良かったのでは無いかと思うけど、そこまでけなす要素も無ければ褒める要素もほとんどない、とにかく普通。よく言えば「繊細」なんだろうし、序盤の映像なんかは綺麗だけど、『ムーンライト』とかもそうだけどこういう作品から何か引き出していかなきゃいけないのかね、別に派手さを求めているわけでもドラマ性を求めているわけでも無いんだけど。手術シーンが若干微グロなので苦手な人は注意が必要、俺はもうドナーカードに全部丸つけてるし、親ともそんな話は済んでるから特に響くことは何も無いな。人間死ぬときゃ死ぬ、死にたくても死ねない奴もいれば、生きたくても生きれない奴もいるし、運だよ運、シートベルト着用促進ムービーだね。
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