あさがくるまえにの作品情報・感想・評価

あさがくるまえに2016年製作の映画)

Réparer les vivants

上映日:2017年09月16日

製作国:

上映時間:104分

3.8

あらすじ

夜明け前、彼女がまだまどろみの中にいるベッドをそっと抜け出し、友人たちとサーフィンに出かけたシモン。しかし彼が再び彼女の元に戻ることはなかった。帰路、彼は交通事故に巻きこまれ、脳死と判定される。報せを受けた彼の両親は、その現実を受け止められないでいた。医師はシモンが蘇生する可能性は低く、両親に移植を待つ患者のために臓器の提供を求めるのだが。その時間の猶予は限られている‥。

「あさがくるまえに」に投稿された感想・評価

megさん

megさんの感想・評価

3.2
最初の波乗りのシーンは迫力があってでも静かでとてもよかった。
ポスターになっている手術場でのシーンと重なっているようで それもよかった。
若者が美しく描けているのは素敵でした。
でも 群像劇にしたかったのか、フランス映画だからか不要なシーンがあり、一方で もう少し描いてほしかったと思うところもあって そこが残念だった。
ゆき

ゆきの感想・評価

3.3
臓器提供する立場とされる立場、両方の気持ちがわかるコーディネーター。
複雑な気持ちになるのは当たり前だけど、それが日常だし、これからも沢山のケースに遭遇しなければならない。
それぞれが複雑な思いを抱きながら、それでも進んで行かなければならない。
生きているから。
人の人生って・・・。
A

Aの感想・評価

3.9
臓器移植のドナーとレシピエントとその周囲の人々、さらには医療関係者たちの心情を淡々とリアルに描いた群像劇的作品。
優しくも切ないピアノの音楽が合っていた。波の映像も美しい。
ポスターのシーンは堪りません。
ロラン

ロランの感想・評価

3.5
臓器移植を巡り、提供する側とそれを受ける側、その過程に携わる医師たちを描いた群像劇。人工呼吸器の音のリズムや自転車を走らせる時の息づかいが脳死という横たわった生を物語る。鼓動する心臓の美しさ。

病院内や手術シーンを彩る青は絶妙だけど、ホモセクシュアリティを暗示する色としての紫は安易に思えた。亡くなった青年が生前、恋人と別れた後に自転車で先回りして、彼女の前に現れる場面が好き。
Taul

Taulの感想・評価

2.0
『あさがくるまえに』

臓器移植をめぐる群像劇。イメージ映像や描写の過不足に疑問は残るが、当事者たちを生活や家族、好きな物がある普通の人としてありのままに静かに描いていく。そこから浮かび上がる命や愛の尊さ。苦手なオペシーンもずっと凝視してた。終わって運転免許の意思表示を見直す。

美しくて真摯だと思うが、そのイメージ的な映像とドキュメタリックの融合が自分にどうも合わなかった。お薦め度とは違う個人の感覚です。
初のフランス映画。多分。
テーマは臓器提供。

独特のリズム感。
ゆらゆらと話が進む。

正直、物語の中に入り込めず
口数も少なく心情も掴めない。


国によって映画がどんなものか
全然異なるんだろうなーって。
静かで丁寧で誠実な映画。自転車で坂を下る冒頭と、バイクで坂を上るラストの対比。彼女の部屋の窓から飛び降り、カメラは彼の魂を映すように空に向けられる。彼女との出会いのシーンも良かったな。
sato

satoの感想・評価

3.0
命の終わりと始まりが淡々と描かれていたけど、すごく優しくて静謐だった。あの事故のシーンは鳥肌ものです。
panpie

panpieの感想・評価

4.0
予告を観てとても観たかった作品。
「ある過去の行方」や「ダゲレオタイプの女」に出ていたタハール・ラヒム、「わたしはロランス」を始めドラン作品の常連アンヌ・ドルヴァルが出ているのでフランス映画であるけれどもテーマが気になって観てきました。
この後「ノクターナルアニマルズ」を観た為若干引っ張られていてスコア下がってしまった気がするがこちらも素晴らしい映画だった。


ある健康なティーンエイジャーの男の子がシートベルトをしていなくて車の事故で脳死判定をされ両親はそれだけでも受け止められない突然の悲劇なのに臓器移植を迫られる。
当然憤慨して病院を出て行くのだけど落ち着いたら真剣に考える様になる。
器械で心臓は動いているが止めるとこの力強く打っている鼓動も止まってしまう。
昏睡と脳死の違いを理解しろと言われても回復の見込みは全くないとバッサリ医者から言われても認められない。
だって器械で生かされているとはいえ今にも目を開けそうな息子を見てしまったのだから。
医者から息子の状態を聞かされて父親が開口一番に「俺のせいだ。俺がサーフィンを教えなければ…」と何度も泣きながら呟く。
涙がこみ上げた。

やはり子供が親より先に死んではならないと思った。
子供は親の生きがいなのだからそれがなくなったら一体これから何に希望を持って生きろと言うのか?
もしも自分達に考えたくはないがこんな不幸が突然起きたら?
考えてはみたものの全く分からない。
答えは出せない。
そう思うと残されたこの夫婦の悲しみが押し寄せて来た。

息子の臓器で病気で苦しんでいる人に移植されその人が元気になる。
息子の臓器が他人の身体で生き続ける。
でも息子の亡骸にはギザギザの傷跡がつけられ身体の中は空っぽなんて嫌だと思う気持ちもよく分かる。
息子が生前臓器提供を希望していたかなんて分かる訳ない。
そんな話はしないと思う。
臓器提供を希望するというカードというものががあったと思うがそれを息子は持っていなかった。
その場合決められるのは両親のみ。
あなたならどうしますか?
そう突き付けられた気がした。

場面変わってアンヌ・ドルヴァル演じるクレールは心臓疾患を患っており移植しなければ助からない所まで来ている。
年頃の息子二人がいる。
奔放なまだ若い次男と真逆で真面目で母の事をいつも考え案じている長男は終始いらいらしている。
動き回ると心臓に負担がかかるからじっとしていてもらいたい長男の気持ちもよく分かる。
でもそれって生きてないよね。
どちらの気持ちも分かって辛い。

臓器提供を決めた夫婦が最後に器械を外す前に息子の両隣でぴったり寄り添って抱き合ったシーンも泣いた。
息子の臓器が誰かの役に立てるならって考えた両親が偉い。
私はそんな風に考えられないかもしれない。
臓器を抜かれた空っぽの身体の娘を想像できない。
こんな状況ですら想像出来ないのに。

タハール・ラヒムの移植コーディネーター役も良かった。
一分一秒を急ぐ医者を制して臓器を取り出す前に彼女から携帯へ送られた曲をイヤホンで聴かせる。
死んでいるのだから聴く事は出来ないのだけど彼を臓器提供者以前に1人の人間と扱う態度が素晴らしかった。
亡くなったこれから臓器提供をする遺族にとってはこんなコーディネーターなら許せるかもしれない。
実際どのケースもこうであって欲しいと願った。

対して移植される側のクレールの苦悩もよく描かれていて手術後彼女の瞳を輝かせていたラストの顔のアップは希望に溢れていた。

今作は移植する側、される側の遺族の立場を冷静に描き出しドキュメンタリー作品の様だった。
人間はいつか必ず死ぬ。
それが何十年先かもしれないし明日かもしれない。
病気で長く患うかもしれないし突然の事故で死ぬかもしれない。
自分が残して行く家族の手を煩わせない為にも出来る事は自分で決めて記録に留めておく事が大切なのかもしれない。
この亡くなった息子の両親はこの決断に至るまでの苦悩はあまりにも過酷で私は想像出来ない。
自分の子供にそんな想いはさせたくないから臓器提供の事もっと真剣に考えたり話し合った方がいいのかもしれないと思った。
自分の臓器が苦しんでいる人の役に立つなんて普段考える事はなかった。
こんな凄い映画にスコアつけてもいいのか悩む程考えさせられる映画だった。
苦しかったけど本当に観て良かった。
xoxo

xoxoの感想・評価

3.8
この画像のシーンが忘れられない。
トントン拍子に話が進むわけでもなく
どんでん返しがあるわけでもなく、
静かに流れるように時間が経つ。
その中で人の感情が動き
1人の命が絶たれ
1人の命が救われる

大きな衝撃は無いけれど
静かに涙が流れるような映画。
現実に無くはない話の運びと
事故が起こる寸前の映像が
とてもリアルに感じさせられ、
自分ならどうするか、
家族ならどうするか、
見終わった後に深く考えた。
>|