影屋れい

触手の影屋れいのレビュー・感想・評価

触手(2016年製作の映画)
3.0
皆さんは触手に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?…はい。そうですね。Hです。公の場で触手について熱く語ると大抵は白い目で見られます。大抵?いや確実に白い目で見られます。語りたくても語ることは出来ず、夜毎枕を涙で濡らした諸氏も多いことでしょう。
しかし皆様ご安心を。明けない夜はない!やまない雨はない!大いに語ることの出来る作品がございます!それがこの作品、『触手』ッッ!!『触手』はヴェネツィア国際映画祭で賞を取った由緒正しき一品。素晴らしいですッッ!

触手と言えば我が国でも石川欣監督の『触手アクメ』という現在、シリーズで14まで作られているこだわりのAV作品があります。主演の触手は特撮特有のアナログチックで動きがぎこちないですが、長く作成されているだけあって回を重ねる毎に動きや演出は良くなっています。
余談ですが、その昔に同じ系統の『淫獣教師』という作品に超人機メタルダーに出演されていた妹尾洸さんが主演しており、その身体から無数の触手が飛び出た際には思わず白目を剥いたものでした。
ヒーローの身体から触手は本当にショッキング。

他にも多くの系統の作品はありますが、何れも特撮技術を駆使したアナログ感溢れるもの。しかし、こちらの『触手』はCGで作成されておりとても滑らかにヌルヌルと動きまわります。女性の肌の上を艶めかしく這いずりまわる様は絵画的な美しさと官能的なエロスを感じさせてくれます。怯えつつも身体(?)を重ねる毎に表情が恍惚に変化していく様もとても良いです。
なので、エロ表現多めでゴア表現はほんの少しだけ。触手が女性の身体を貫いたり、傷付ける…あまつさえその命を奪うなどもってのほかですッッ!そんな触手は今から触手など辞めてしまえッッ!触手は紳士的に気持ち良くさせる存在でなくてはならないのですッッ!…まぁ、しかしこの触手氏は男性はお好みではなかったご様子でつい●してしまいますがコレは仕方ないよね。
ともすれば、ただのポルノとなってしまう題材ですが触手を人間…生物の抗えぬ欲求、性の具現化として描き、表現した芸術的な作品。触手モノの起源『蛸と海女』を持つ日本でも単にAV題材ではなく立派な映画ジャンルの一つSYOKUSYUとしてこれから世に生まれて来る事を心から願うばかり。
尚、この手の作品には珍しく日本語吹き替えが用意されています。ハードな濡れ場があるにも拘わらず実に珍しいのではないかと思います。
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