こばまさ

シェイプ・オブ・ウォーターのこばまさのレビュー・感想・評価

3.9
シネマdeショー!のお時間です。
第16回目は、ワタクシ選定作品
『シェイプ・オブ・ウォーター』

かなり前から気になっていたものの、何か惹かれなくて放置していた作品。
正直なところ、どんなストーリーなのか全く知らないけど、この機会にいってみよう。


-舞台は、1962年の冷戦下のアメリカ。
政府の極秘研究所の清掃員として働く、発話障害のある女性イライザ(サリー・ホーキンス)は、ある日同僚のゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)と共に、国際秘密の実験を目撃してしまう。
その人間ではない生物に、次第に惹かれていくイライザ。
彼女は仕事の合間にこっそり会いに行き、その生物の好物のゆで卵を食べさせたり、手話を教えたり意思の疎通を図るうちに、ふたりはどんどん親密な関係になっていく-

“もっと早く観れば良かった…”


第90回アカデミー賞で、最多の13部門にノミネート。
その内の4部門でオスカー受賞って、やっぱり作品として伊達じゃないよ!
個人的にアカデミー賞ってそこまで鵜呑みにしないけど、コレは良かったと思う。

まず最初にビックリしたのが、この主演のサリー・ホーキンス、どこかで見た様な…あ!『幸せの絵の具』の人だ!
この特徴的な顔は、一度見たら忘れられない。
そして、本作を含めてもまだ2作しか彼女の出演作を見ていないけど、この人の演技力はとんでもない。
憑依型?と言ってしまえば失礼かも知れないが、役を完全に自分のものにする。

そして、イライザの同僚役のオクタヴィア・スペンサー。
彼女のそのポジションも演技も素晴らしい!アカデミー賞助演女優賞ノミネートも納得!
役としては、イライザが喋れない分ずっと喋ってるおばさんってだけなんだけど、誰よりもイライザを思いやる優しい人。
毎回、イライザのタイムカードを押す順番を取ってくれてるシーンが好き。
思い返すと、色んな作品で印象的な脇役が多い彼女。

そしてそして、この作品を1番盛り上げてくれた憎きヒール役のマイケル・シャノン。
嫌な奴もここまでくると拍手を送りたくなる程だった。
冒頭、例の生物を邪険に扱った事により指を2本失う。
その切断された指を包帯で巻いてくっ付けようとしているけど、指の色がどんどん黒くなっていく様は彼の心の色を表していたのか。
クライマックスなんか、もうその辺のホラーより怖い迫真の演技よ。


この作品、一言で表すなら究極の恋愛ドラマ。
言葉を発せない女性と、人間達から奇異の目に晒される半魚人。
この、絶対に交わる事のないふたりが出会い、恋をする。
彼女の世界が変わり、彼の世界は広がる、そんな映画です。

それと、どのシーンも映像が美しく、その世界観に酔いしれてしまう程の没入感があった。
ジャケのシーンも素晴らしかったけど、この作品は冒頭からその美術に引き込まれ、懐かしさと新しさと独創性に溢れた見事な作品だと思う。

ハイライトは、バスタブにお湯を張りドアにタオルを詰め、バスルーム全体を水中に見立て抱き合うふたり。

ロマンチックがすぎる。



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ちぃちゃん、お疲れ様〜!
ハマれるか不安だったけど、めちゃくちゃ見入ってしまったよ👀✨
ちぃちゃんはどうだったかな?
次回のシネマもよろしくdeショー🎞
こばまさ

こばまさ