アトエモン

シェイプ・オブ・ウォーターのアトエモンのレビュー・感想・評価

4.9
もう2018年の映画を終えても良いと本気で思える2時間を過ごした。

デルトロ監督の描く色彩美はまるで絵画を見ているかのよう。様々な"青"が圧倒的割合を占める世界の中で、恋に落ちたイライザが纏うドレスやヒールの"赤"はより艶めく。

冷戦下の時代背景、異形の者が歩む人生、全てを包み込んで紡ぎ出すのは、あまりにも真っ直ぐな、普遍の愛。

マイケルシャノンやオクタヴィアスペンサー等、折り紙つきの実力を持つ俳優陣の中でも、主演のサリーホーキンスは凄まじかったですね…。些細な表情の一つ一つが本当に美しい。ラストカットからエンドロールが流れるまでの極上の時間は、映画館で味わってこそ。