inazuma

シェイプ・オブ・ウォーターのinazumaのレビュー・感想・評価

4.0
「美女と野獣」ならぬ「おばさんと魚人」による濃いラブストーリー。
ギレルモ・デル・トロ作品には『ヘルボーイ』や『パシフィック・リム』のような男ウケするハイテンションファンタジーを期待してしまいます。
今回はゆ~ったり、お~っとりした感じかなと思ってました…が!冷戦を背景に終始ピリピリムードで怒濤の展開ラッシュ!レイトショーにて寝ぼけ眼での鑑賞でしたが、まったく寝かせてもらえませんでした!さすが!

マイケル・シャノンが超素晴らしい。
何ですかあのギラついた顔面は!今年だと『パディントン2』の悪役ヒュー・グラントの超絶胡散臭い顔面が印象に残ってますが、今回も然り!顔面だけで全部持ってっちゃう神役者が豊富ですね海外は✨
ただ今回マイケル・シャノン演じる軍人ストリックは悪役とも言い切れない複雑な立場であることも魅力の一つだと思っています。パンフレットのインタビューでもありましたが彼は仕事をまっとうしようとしただけ。本当にそう思います。家で家族と一緒にいるシーンなんかは複雑な気持ちになりました。

あとは主演のサリー・ホーキンス。この人『パディントン2』の嫁さんやん!平凡なおばさんのイメージしかありませんでしたが、本作ではまた全然違う顔を見せてくれました。神秘的だとさえ思いました。

掃除員がいとも簡単に魚人がいる部屋に何回も入れてしまうことや、イライザと魚人が心通わせるのが急だったりと、「ん?」と思うところも何ヵ所かありました。でもそんなことはどうでもよくなるぐらい物語に推進力があって、結果、楽しめました。
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