このレビューはネタバレを含みます
異種間恋愛物の好きな自分にとってはまず設定が好み!
「人間見た目じゃないんだよ」とか謳いつつも結局はイケメンになる美女と野獣とは違い、こっちの魚はずっと魚のまま!それだけで最高!
キモいはずの魚が最後の方は何故かイケメンに見える!すごい!
性的関係に至るのもとてもよかった。声の出ない主人公、人間ではない彼。社会から遠巻きにされる人たちの性って描かれにくいし美化されやすい気がする。
ただの声の出ない人魚姫とアマゾンの神との傷ひとつないきれいなファンタジー映画じゃない。
最初、主人公が彼に抱いていた感情も憐憫だろうし、いわゆるラブストーリーのような純愛の形ではないかもしれない。
でも水が形を変化させるように、愛の形だって誰かに定義付けされるものではないのである。
しかし、どの愛も尊重されるべきであるように、どの命も尊重されるべきだったのでは?最終的に彼、とイライザの命だけがとても価値あるもののように描かれてしまっていた。
アマゾンで神と讃えられていた彼が人間の形をしているように、結局は神は人間の形をしているのか。