kaorui

あゝ、荒野 後篇のkaoruiのレビュー・感想・評価

あゝ、荒野 後篇(2017年製作の映画)
2.5
前後編合わせて。
寺山修司の昭和の新宿の路地の香りが匂い立つ世界観を映像化、なんと2022年!テロが常態化している時代設定で、この辺り岸監督の映画勘は素晴らしい。
ヤンチャでしなやかな菅田将暉が瞬時に沸点に達する様は矢張り見惚れてしまうんだけど、本作は五時間かけてヤンイクチュンが自分を見つける旅に心揺さぶられる。
一転クライマックスはここまでのうねるように濃密に進む5時間が堰を切ったように重くのしかかるのかコールタールのように重くなる。木村多江はまだよいとして、モロ師岡と河井青葉の伏線回収はいらんように思う。スケベで単純にボクシングが好きなおじさんぶりがステキだった高橋和也までが浪花節を謡ってしまうのが残念。
kaorui

kaorui