このレビューはネタバレを含みます
そういえば『Let it Go』は中盤の曲であり、山奥に自分のためだけの城を作ったその力は、最終的にみんなのための噴水を作ることに使われるのだよな、と改めて思ったりした。
全編通して歴史と責任の話である。
特に歴史という縦軸は前作になかったもので、いきなり家族・民族の話が強めに出てくるので面食らう。
責任という軸は前作から引き継がれているのだが、前作ではフォーカスされているように見えなかった。2を見てから思い返すと意外なほど。
1のエルサのストーリーは、力を持つものが、その力をどう使うべきか、という話だった。だから、2のエルサは『Let it Go』の幻をふりはらう。そういう話だったから。
『Into The Unknown』の先にいるのが母親であることや、クリストフが自らのナンバーで自らの美質を徹底的に削ぎ落とされていたこと、アナの決断が民の生活に責任を負う王として受け入れがたいものであること、それを魔法がなんとかしてしまうこと、などがっかりする場面の多い作品だった。
ただ、1のメッセージを新たに捉え直させるという点で、良い続編だと思う。