魅惑のY

ライオン・キングの魅惑のYのレビュー・感想・評価

ライオン・キング(2019年製作の映画)
4.1
吹き替え版で鑑賞。
どうしよう、すごい良かった!
でも、これってアニメと同じくらい良いってことで、オリジナリティがあるかって言われたら、ない!

曲がいい!
ストーリーが、大人になったいま、深すぎて、もはや涙が止まらない。
でも、それはアニメでも同じなんだろう。

ただ、見直すキッカケを与えてくれたことが、すごく嬉しい。
江口洋介さんのスカー、素晴らしい。スカーのインテリなイメージが鋭く表現されている。

シンバは、周りの環境に非常に恵まれている。
幼い頃は手本となる王の姿、父のムファサが身を呈して、文字通り背中を見せてシンバを教育する。
スカーに追放されてからは、ティモンとプンバが彼の師となる。王としての資質からはいったん離れ、傷んだ心を癒す。リラックスして生きることを教えてくれ、シンバの持つ自由で奔放な部分を育ててくれた。
迎えにきたナラは、彼に突然責任を突きつける。ただそれは、彼が本当はどうあるべきかを示し、彼に選択させることで、一段階成長し真の王にさせるためだ。
迷う彼に、ラフィキが最後の一押し。あの日から心の奥底に封印していた存在、いつもどこかで常に意識し憧れていた、あと一歩を踏み出せばそのようになれる、そんなムファサの存在を、蘇らせる。そう、あとは決断するだけ。
恵まれているように思えるけれど、選ばれし者というのは、えてしてこんなものなのではないだろうか。周りの環境も強運、全部自分のものにして立ち上がる者。トップに立つ者とは、そういう者なのだろう。

わたしも百獣の王になりたいな。
魅惑のY

魅惑のY