KEiGO

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 激突 ルウム会戦のKEiGOのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

受け継がれる意思、残された遺産

『ファースト』で描かれなかった余白が少しずつ塗られていくのが面白い!
アムロパパがめちゃくちゃ偉いかつ連邦軍全体に周知された人物であるってのがまず意外!
ドズルはもう少し賢ければ…。いいところまで思い至ったんだが、そこで自己中心的な思想から脱せなかったのが残念。ランバとの差を感じる。(三宅健太氏が「別の現場で声を張る役があったけど、ジョジョのおかげで頑張れた」と仰っていたのは、もしやこれ…?笑)
ブリティッシュ作戦ことサイド2ハッテの悲劇も。『Z』でカミーユとクワトロが訪れたサイド1の30バンチを彷彿とさせます。『Z』ではもう風化して荒れ果てたコロニーが表現されていますが、『THE ORIGIN Ⅴ』は毒ガス被害のまさにその時を直接的に描いており、一層悲惨ですね。
そして、『ファースト』の永井さんのナレーションで印象的な宇宙が落ちるシーン。コロニー落としがどれだけの被害をもたらすのか初めて知りました。これは戦争ではなく殺戮だ…。
また、『ユニコーン』へ継承されるのはドズルの子ミネバ・ザビ…。

宇宙世紀の作品は『ファースト』『Z』『ZZ』『逆シャア』『UC』しか観れてないので、本当はもっと"繋がっている"要素があるのかもしれませんが、そんな自分でもこれだけの繋がりが感じられる。すごく凝って作られていることが伝わりますね~!


それにしてもルウム戦役が熱い!
しっかりミリタリーしてるのがいいっすね~。CGに『ヤマト』みを感じつつも、艦隊戦を堪能できます。宇宙空間における艦隊戦は平面ではなく立体。実際そのようにドズルや連邦も艦隊を展開していますが、いかんせん機動力に劣るため、面と面の火力バトルになるんですね。
そこに現れたのが圧倒的機動力を持ったモビルスーツ。面を構成する点(戦艦)をピンポイントで叩けるようになると、否応なしに戦の作法が変わるんですな~!まさに「これで歴史が変わる」です。

ザクⅡの加速の描写が超カッコいい!!!
”赤い彗星”のきっかけがこのルウム戦役ですから、やはり3倍速くないと…!
このスピード感の演出めちゃくちゃムズいと思うのですが、お見事でした。
『THE ORIGIN Ⅰ』の冒頭に繋がるラストシーンでしたが、明らかにCGの練度が違いましたね。『THE ORIGIN Ⅰ』で叩かれてたからなー笑
今回は「俺達が観たいザクⅡ」にちゃんと仕上がってたのが素晴らしい!


「これで歴史が変わる。私に跪け、神よ!」
KEiGO

KEiGO