Cubansandwich

ボヘミアン・ラプソディのCubansandwichのレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
4.0
ぜひとも映画館で「聴く」べき映画。出来ればDOLBY ATMOSかIMAXの、真ん中のやや前目の席で。幅広い層に見て貰うことを狙ったためか、シナリオや映画の作りとしては深みがなく平凡。皮肉なことに、ボヘミアン・ラプソディの価値が分からず「こんな曲じゃ売れない。誰が金を出してると思ってるんだ!」と言って喧嘩別れしたあの人物が作りそうなものになっている。しかし、それでもなお、クイーンの音楽の力、フレディの声・パフォーマンスの魅力は圧倒的で、曲が流れるたびに魂を奪われ、細々とした不満を全て吹き飛ばしてしまった。フレディ役を演じたラミ・マレックも見事で、Freddie "fucking" Mercuryとなるには、汗と臭いと狂気が足りなかったが、強い意思と深い悲しみを湛えたその瞳は忘れ難いものになった。