くるぶし

ボヘミアン・ラプソディのくるぶしのレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
3.8
父親がRPGのパーティ名全員Queenのメンバー名にするほどとにかくQueen大好きで、その影響で小さい頃から慣れ親しんで来た。
来日公演に行った話も散々聞かされたし車のBGMは必ずQueen。ライブ映像、あのライブエイドも何回も観た。
自分で音楽を聞くようになってからはあまり聞かなくなったが殆どの曲を口ずさめるほど身体に染み付いたバンドです

ラストのライブエイドは泣いてしまった。なんかわかんないけど熱くなった。観終わったあとはとにかく痺れた。リアルタイムで追っていた父親が本当に羨ましくなった。
家に帰ってからは父のコレクションの雑誌、DVDを観まくって幼い頃の記憶が掘り起こされると同時にファンになった。

ライブDVDを観て改めて感じたがメンバーの再現具合が半端ない
フレディはもちろんブライアンもジョンもロジャーも引くほど似てる。ライブの臨場感も所作も全部作り込みがえげつない。

かく言う父のこの映画の感想はどうだったかと言うと意外にもつまらなかったというものだった
正直、僕も泣いたとは言ったけど最後の最後まで面白い作品だなとはあまり感じなかった。

映画の構造自体はセッションやララランド、天使にラブソングをと同じ構造。最後の最後に力技で全部持ってくってゆうやつ。今作は上記に挙げた作品以上に脳筋ぶっぱ具合が半端ない

「曲が良いから」ってだけで話を進めるのは正直どうかとは思うけど見ればわかる。曲がいい。Queenでなければ実現し得ない作品だったと思う

全ては最後のライブエイドに向けた壮大な前振りだった。2時間弱は前振り。後の20分が本編でした。
ただ前振りがあんまりにも長いしつまらない。話の進め方というかなんだろうか。
デイミアンチャゼル監督作ではラストの力技に持ってくにあたりミアとセバスチャンの関係だけなど、とにかく必要最低限の関係性だけにしてそれぞれを深掘りするため前振りも単なる前振りじゃなく起伏のあるドラマチックなストーリーとして描くけど
今作は、というかQueenには語るべき要素があまりにも多すぎてそれぞれを深掘りできていなかったという印象。
だからQueenフリークの父は知ってることばかりであまり楽しめなかったんだと思う。

QueenじゃなきゃダメだったけどQueenだったからこそダメだったという部分も否めない。結局Queenがすごかったってことでしょうかね

ラストまで楽しめなかったけどあのラストを映画館で体感する価値は十二分にあった
DVDで観ればいいやなんて論外、映画館で観ろ!!
くるぶし

くるぶし